つねぴーblog@内科専門医

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DNA修復機構まとめ

DNA修復機構 まとめ

1.Direct Reversal
2.塩基除去修復
3.ヌクレオチド除去修復
4.ミスマッチ修復
5.二重鎖切断修復
組み替え修復
切断末端結合

Direct reversalとしては光回復酵素、メチルトランスフェラーゼがある。
光回復酵素について(フォトリアーゼ):紫外線に暴露された事によって起こるピリミジンに両体の生成によるDNA損傷を修復するDNA修復酵素である。この酵素のメカニズムとして、可視光、特に可視光スペクトルの端の紫色や青色の光を優先的に必要としており、光回復酵素として知られている。

メチルトランスフェラーゼについて:DNAがアルキル化剤などによってアルキル化されると、その部位は傷として認識されてメチルトランスフェラーゼ

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続いて、主要な修復過程には、塩基除去修復と、ヌクレオチド除去修復がある。

塩基除去修復とは酵素群DNAグリコシダーゼが関わる。各DNAグリコシラーぜはそれぞれが異なった塩基変化を認識し、変化した塩基を加水分解して取り除く。このような酵素は6種類以上存在していると考えられ、脱アミノ化、アルキルか、酸化などしてしまった塩基等を取り除く事が出来る。

プロセスをより具体的に話すと、シトシンが脱アミノ化されてウラシルになったとする。するとウラシルDNAグリコシラーぜがDNA内で偶発的に脱アミノ化されたシトシンを除去する。こうして塩基が除去された後に、塩基の欠落した糖リン酸がAPエンドヌクレアーゼと干す保持エステラーゼの連続反応によって切除される。次に、完全に空席となってしまったヌクレオチド一個分のスペースをDNAポリメラーゼとDNAリガーゼが埋めて元通りになるのである。

ではつづいてヌクレオチド除去修復についてみていこう。

このヌクレオチド除去修復は塩基除去修復に比べてより大規模な修理を担っている。具体的に言うと、発がん性物質であるベンゾピレンとDNA塩基との共有結合反応や紫外線によって生じるピリミジンダイマーなどによって塩基除去だけでは解決できないような時に、より大きな範囲で丸ごとヌクレオチドを除去してしまうのである。損傷があるとDNAが歪むので、異常のある方の鎖のホスホジエステル結合を切断するのである。そしてそこに形成されたギャップにDNAjポリメラーゼとDNAリガーゼが集まって元通りに修復するのである。

次は、少し飛んで二重鎖切断修復について

DNA損傷の中でもDNAが二本鎖とも切れてしまうのが最も危険である。鋳型鎖がなくなってしまうので、元通りにするのは簡単ではないように思える。この切断されたDNAを放っておくと細かい断片へと切断されてしまうので生体では2種類の異なった修復機構が発達して来た。

まず一つ目が、切断された末端を並べてDNAリガーゼによって再びつなぐ非相同末端連結8non homologous end-jyoining)である。これはさすがに連結部位のヌクレオチドがいくつも消滅してしまうが、生命のDNAにおいて実際に遺伝子をコードしている場所は多くはないのでこのような多少強引な修復機構でも進化上は十分有利に働いて来たのであろう。

二本差切断の修復でさらに良い物としては2媒体の細胞あたりに2コピーずつある二重螺旋のもう一つを利用する方法である。これは相同末端連結(homologous end joining)と呼ばれ、普遍的組み替え機構が働いて、無傷のDNA二重らせんの配列を壊れたDNA切断部側へと写し取る。


☆組み替え修復の詳しいメカニズム

RecAタンパクやそのそう胴体は、一本差のDNAを二重らせん内部にある相同な領域と対合させる。

普遍的組み替えは、前述のDNAの一本差で起こる単純ンあハイブリッド形成反応よりも複雑で、いくつか特殊なタンパク質を必要とする。特にだいちょうきんの RecAタンパクは染色体の組み替えに中心的な役割を果たしている。RecAは一本差結合タンパクに似ていて、一本鎖DNAに結合して繊維状の核タンパクを形成する。RecAタンパクには複数のDNA結合部位があり、遷移の中に一本鎖と二本鎖とを結合させる。これによってRecAタンパクは、DNAの二本差と相同な配列を持つ一本鎖DNAの間での多段会の対合反応を触媒する。またRecAの相同体は多数知られていて、マウスや人ではRad51タンパクという物が機能している。



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細胞はDNA損傷に応答してDNA修復酵素を産生する。

これはSOS応答と呼ばれており、名前の通り助けてくれ的な意味が込められている。w
説明すると、DNAに高度な損傷が起こると、これに対応するために、一斉に各種タンパクの合成が始まる事が知られている
この反応をSOS応答と呼び、大腸菌においては、DNA修復に関わる多くの酵素はこれをコードする遺伝子の蒸留にSOSボックスなる配列を持ち、平時はLexAというリプレッサーに転写が阻害されている。RecAがDNA損傷を生じている一本鎖DNAに結合する事で活性化すると、LexAの自己プロテアーゼ活性を亢進し、細胞内のLexA濃度が減少し、DNA修復酵素が発現する。これらによっておこなわれる修復をSOS修復と呼ぶ。

SOS応答によって誘導されるDNAポリメラーゼは大腸菌ではポリⅣ、ポリⅤが知られていて、普段の複製ポリメラーゼと違って3-5'得基礎ヌクレアーゼ活性(校正機能)を持たず、正しくない塩基対を入れてしまう。これは細胞に取っては不利なように思えるが、長い進化論的な観点で考えれば多様性に貢献する事となり種としては有利に働いているのではないかと考えられる。