つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

韓国経済危機はなぜ起きたのか

韓国経済がどのような過程で現在のようになっているのか書いていこうと思う。

■アジア通貨危機と韓国経済

以前アジアはかつての日本のように固定相場制であった。しかし、アジアの急な経済成長でアジアのお金がよおなかに出回り始める。多くなればタイの通貨であるバーツとか安くなるはずなのだが、固定相場制のため、バーツが高い状態で固定されたままバーツが大量に出回った。

アメリカとしてはこれが大ダメージになりかねないので固定相場制から変動相場制へと変更させようとした。

この固定相場から変動制に帰れば確実にバーツ安になる。
そこにハゲタカとも呼ばれるヘッジファンドが付け入る。空売りという手法で高いときに売りまくって安くなってから買い戻したのである。
大量にバーツを売れば市場に出回り価値が急落するのは目に見えている。たとえうまく行かないとしてもバーツの価値が急上昇してヘッジファンドが損をする可能性は低かった。そこで大量の資金を使って出たのである。

結果、バーツが市場に大量に出回るのでバーツの価値が急落。1ドル24バーツだったものが200バーツまでなんと8分の1の価値になってしまったのである。
タイ中央銀行が必死に自国通貨を買い支えるべく奮闘しながら果たせなかった様を指して「血塗れのバーツ」とも呼ばれる。

これによりバーツ経済圏にある、ミャンマー、ベトナム、ラオス、カンボジアはかなりのダメージを受けた。日本も影響を受け1999年に戦後に度目のマイナス成長を記録した。

韓国でも破滅的なダメージが飛び火し、起亜自動車の倒産を皮切りに大企業がばたばたとつぶれていった。日本政府は、邦銀に対して返済繰り延べの説得に奔走し、混乱する金融市場の中で邦銀の合意を取り付けることができた。またIMFからもかなり多額ではあるものの借金をすることにより何とか韓国は立ち直る事が出来たのである。(1997年の韓国の経済危機は「朝鮮戦争以来、最大の国難」「IMF危機」などと呼ばれる)


■日本の危機/財務省とヘッジファンドの壮絶な戦い


タイを餌食にしたヘッジファンドであるが、次にターゲットにされたのがなんと日本なのである。
円が買い占められると、市場から円が消えて、円高になる。そうすると輸出企業は大打撃を受けてしまうので日銀はドルを円で買う事によって何とか円高を阻止しようとする。

このからくりをヘッジファンドはうまく利用したのである。
ヘッジファンドは円が安いときに円を買って円高となり、日銀は高い円を買い戻さなければならないのでヘッジファンドは大もうけできるという訳である。

これに対して日銀は対抗策を打ち出しました。通称日銀砲。有名なコピペがあります


日銀上司「いいか、これから1分ごとに10億円づつ円売りドル買い介入を行う」
日銀部下「1分ごとに10億円も?」
日銀上司「そうだ1分ごとに淡々と売り続けるんだ。これから24時間売り続けるんだ。」
日銀部下「24時間ですか?」
日銀上司「そうだ。為替相場に終わりは無いんだ。もちろん交代要員も用意してあるが出来るだけ頑張ってくれ。」
日銀部下「はー、、。でも1分間に10億円だと1日に1兆円以上の資金が必要ですが?」
日銀上司「今、30兆円用意してある。当面はこれを使う」
日銀部下「それを使い切ったらどうするんですか?」
日銀上司「財務省が保有している200兆円もの米国債のうち、比較的短期のものを最大100兆円売って新たな介入資金を作る」
日銀部下「米国債なんか売っちゃっていいんですか?」
日銀上司「円売りで買ったドルで新たに米国債を買い、国庫に返還するので問題は無い。とにかく相手が折れるまで淡々と売り続けるんだ。休んだらヘッジの思う壺だ」
これを35日間続けました。
この結果アメリカのヘッジが2000社倒産しました。
また、行方不明になったり自殺した人も大量にいました。

かってもかっても円が高くならないのでヘッジファンドは困る
いつかは日銀のお金はつきると思ったが尽きなかった・・・

これで多くのヘッジファンドが日本から撤退し、次にターゲットにしたのが韓国なのである。


■ヘッジファンドに狙われた韓国


日本のときと同じようにウォンを買い占めた。しかし、今度はばれないように少しずつ、慎重に。

韓国は確実に経済成長していたのでわからなかったのである。

そして2005年に一ドル1000ウォンだったものが数日で980ウォンにまで高くなった。そして韓国に取って不幸な事にGDPの70パーセントが国際市場だったのである。よってウォンだかになると輸出産業が大打撃を受けてしまう韓国の中央銀行も対策を立てようとウォンを買い戻し始めた。

ここで韓銀とヘッジファンドの戦いが始まるのである。日銀とヘッジファンドがしたように。

ヘッジファンドは安いときにウォンを買い、高くなったウォンを韓銀に売るということを繰り返したのである。
このときの為替レートが面白い(通称ワロス曲線)

韓銀には日銀ほどの体力がなく、ウォンはやがて1ドル900ウォンまでになりました。
経常収支、資本収支、財政収支、家計収支、企業、中央銀行全ての赤字を記録した。2007年には対日貿易3兆円の赤字を記録

かつて韓国はIMFに借金をしていた。
でもウォン高の今ならこの借金も返しやすい状況。

しかし、ヘッジファンドはだまってなかった。
今まで持っていたウォンを全て売りに出たのである。

韓銀はウォンをドルで買ってウォン安を少しでも抑えようとした。
でも借金返済用のドルでウォンを買っては元も子もない。

こんなピンチな韓国・・・。日本に助けを求めようとした韓国ですが、こんなコピペがあります。


福田「韓国経済ははいずれ、それもここ1,2年以内に破綻するだろう」
部下「えっ!?まさかんそんなご冗談でしょう」
福田「いや、事実だ、必ず1、2年以内にファンドによる猛攻を耐えられずに破綻する」
部下「で、でしたら我が国はいったいどうすれば」
福田「これは・・チャンスなんだよ・・やっと巡って来たチャンスなんだ・・」
部下「チャンス・・ですか・・・しかし我が国へ介入要請をしてそれで終わるのでは?」
福田「そうだ、残念だが今の日本政府は介入要請があったら断れない、IMFを無視して介入すらありうる、だがそれはあの韓国の息の根を止めるチャンスを逃すということ・・・・」
部下「では何故そのような時に総理になろうと・・・?」
福田「・・・ではその介入要請の時に総理が辞任していたらどうなるかね?」
部下「・・・?・・・ハッ・・!総理不在で・・まさかそんな・・しかしそれでは総理、総理は・・・」
福田「なぁに、嫌われるのには慣れている、それにこれは誰かがやらねばならない事なんだよ」


まぁこれは創作が入っているのかもしれませんが(笑)



そして2007年の世界同時不況が発端となって、2008年から2009年にかけて大韓民国の通貨ウォンの価値の大幅な下落へと続いていくのである。(韓国通貨危機)




わかりやすい日韓スワップ協定の記事は以下から
http://d.hatena.ne.jp/tsunepi/20120816/1345085575