つねぴーblog@内科専門医

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移転しました。

液晶テレビの仕組み

液晶テレビの原理は一体どのようなものだろうか。

液晶自体は自発光ではないので、光源が別に必要である。この光を通す/通さないによって各ピクセルが表現されている。現在は光源として蛍光管を数本使用したものが主流である。LEDを使ったものも出て来てはいるが、大量に必要なので高価である。

蛍光管でもシャープの4波長バックライトのように色再現色を高くする手法もある。液晶テレビの寿命はバックライトの発光度が50%になった段階が目安である(5〜6万時間)。

「液晶」とは何だろうか。結晶と液体の中間状態として定義されるものである。結晶では粒子の位置と方向に長距離秩序がある。それに対し液体では粒子の位置・方向とも長距離秩序はない。液晶は厳密には結晶と液体の中間状態のうち、粒子の方向の何らかの秩序は保っているものの、3次元的な位置の秩序を失った状態である。液晶ディスプレイとは正にこのような液晶の性質を利用した機器の事である。


一定方向の溝を刻んだ板に液晶分子を接触させると溝に沿って並び方を変える。
溝の向きを90度変えた二枚の板で液晶を挟むと液晶分子は90度ねじれて配列する。(図参照。シャープHPより引用)


液晶は、電圧をかける等外からの刺激によって簡単に分子の並び方が変わる。電圧がかかると分子は垂直方向に並び方を変えて、電界を作って並ぶ。そして光は分子の並びに沿って直進する。

2枚の直交偏向フィルターとねじれた液晶分子を組み合わせて液晶ディスプレイが出来上がる。
まず、光が通らないように偏向方向を直交させた2枚の偏向フィルターの間に、ねじれた液晶を挟むと、上から入った光は液晶分子の隙間に沿って90度ねじれるので、下のフィルターを通過できる。
電圧をかけると、液晶分子が直立してねじれがとれる。上から入った光は、そのまま下に向かうので、下のフィルターを通れない。