つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

狭心症で心臓、肩、腕が痛くなるのは何故か

なぜ狭心症になると心臓だけでなく、肩や腕といったように痛みが分散され、曖昧な感じがしてしまうのだろうか。

人間の皮膚には痛みを感じる痛覚神経というものがあるが、心臓には痛みを感じる神経(知覚神経終末)がない。他の内蔵にも痛みを感じる神経が無いので、例えば食べ物を食べてもそれが胃にあるのか小腸にあるのか場所を認識する事が出来ないのである。

ではどうして心臓は痛みを感じてしまうのだろうか。

心臓自体に血液を送る冠動脈が塞がったりする事によって、心虚血になると、酸素が無くなるので、嫌気性の代謝物(O2)がないところでたまる物質である乳酸やピルビン酸といったものができてしまう。乳酸等によるph低下が感知されるとブラジキニンが遊離して胸部から上腕部に分布する知覚神経を刺激するのである。よって心臓の痛みというよりかは肩であったり腕であったり曖昧な感じがしてしまうのである。最終的に大脳皮質に上行して、それが痛みとして認識される。