つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

蚊は何故血を吸うのか

蚊に刺されるとかゆくなるのは何故か。
何故痛くないのか。
蚊は何故血を吸うのか。
蚊はどのようにCO2を探知しているのか
などなどの疑問を調べた。

血液型によって蚊にさされやすさが異なると言ってる人がいたけれども、実際は血液型は関係なく動物から放出されるCO2を探知して近づいて来ているらしい。血液型というのは血液細胞の膜にある糖の種類の事なんだけど、これはあくまで状態は固体なので物理的に接触しない限りわからない。
co2というのは勿論気体な訳で蚊の種類によっても異なると思うけどおよそ0.01%の濃度変化も検出する事が出来るらしい。またCO2だけでなく汗から蒸発している乳酸や温度といった別のファクターも考慮して動物の皮膚に着地するとか。
実験によると乳酸濃度の高い方がかが集まりやすかったらしいから「汗臭いひとほど蚊にたかられる」というのは都市伝説でもないのかもしれない。


あと、蚊に刺されて痛くないのは何故かというと針が非常に細くて表皮細胞の痛点でも認識できないから。そしてそれを利用した痛くない注射器を作っているグループもいる。動物や虫等の生体材料を工学的に応用しようと言う試みは非常に面白いと思う。
逆になんで蚊にさされると痒くなるのかというと、蚊の唾液がアレルギー反応を起こしているからである。血液というのは体の外に出た瞬間凝固システムが働いて固まってしまうけれども、蚊は吸血してるときに固まってしまわないように唾液を入れながら吸血する。蚊の唾液にはアピラーゼという血液凝固阻害剤が含まれていてこれがうまいこといくのだとか。アピラーゼをもっているのはメスだけで、オスには無い。

そもそも蚊が血を吸うのは栄養分としてではなく、産卵のための動物タンパクを摂取するためであるので、産卵を行わないオスの蚊には吸血能力は無い。だから僕が今まで殺して来た蚊の半分は冤罪だったのかもしれない。というか蚊も他の昆虫みたいに自分より弱い者を摂食すればいいだろうと思うけれどもやはりこれもまた一つのすきま産業なのかもしれない(笑)むしろ蟻とか他の虫が蚊みたいに吸血して来たらと思うと恐ろしい。。。