つねぴーblog@内科専門医

アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。名前は紆余曲折を経てつねぴーblogに戻りました

移転しました。

白人がよくサングラスをするのは本当にお洒落のためか?

アメリカ人は何故あんなにサングラスをしているのかというと、お洒落も微妙にあるのかもしれないが日本人等のアジア人と違い瞳が太陽光に弱いからである。瞳の色は虹彩で産生されるメラニン量によって決まってくるが、日本人は大量につくりだされるために瞳は黒や茶色をしている。一方、白人は祖先にもよるがたいていメラニンの少ない青色などの瞳の色をしている。メラニンの少ないアメリカ人は日本人に比べて太陽からの紫外線がもろに網膜にいってしまうのである。
アメリカではそういった意味で晴れの日はサングラスをするという習慣みたいな物があるが、日本ではすこし無理してる感やファッションとしてつけてると感じられてしまうように思える。


紫外線はオゾンで吸収される訳だけれどもオゾンの少ないニュージーランドやオーストラリアでは小さい子供がサングラスをしているのはよくあることらしい。日本でしてたら確実に親が逝ってしまってると思われそうだが。

因みにサングラスをしていれば万事OKというわけでもなく、実際には隙間から紫外線は入ってくるしそもそもサングラス自体に紫外線全てをカットする能力があるかどうかもわからない。紫外線は波長によっておもに3つにわけられているけれども波長の大きい順にUV-A,UV-B,UV-Cという。

一応書いておくと
UV-A(315~380nm)で皮膚のタンパクを変成させてしまう。
UV-B(280~315nm)この波長で色素細胞メラノサイトがメラニンを生成する。
UV-C(200~280nm)強い殺菌・生体に対する破壊力が最も強い。(オゾンでほとんど吸収されるためほとんど地表に届かない)

UV-A,Bに関してはほとんどのサングラスが遮断してくれるだろうし最近は普通のUV-cut機能つきの眼鏡やアキュビューのコンタクトレンズもほとんど弾いてくれるらしい。しかしながら最も危険なのはUV-Cでこれが紫外線の中でもっとも殺傷能力が強い。クリーンベンチで用いられるのもこれ。
幸いな事にUV-Cはもっともオゾン層に吸収されやすいのであまり地表に届く事は無いが、今後更にオゾンが消えて行くと結構ヤバい気もするけれどもどうなんでしょう。