つねぴーblog@内科専門医

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移転しました。

コンタクトレンズはなぜ長時間付けてはいけないか

コンタクトレンズはなぜ長時間付けてはいけないか。

コンタクトレンズの中でもソフトレンズと呼ばれる商品は12時間までしか付けるなとよく店員に言われる。なぜだろうか。

「角膜には血管がないので涙を出すときに酸素を外部から取り込んでいる。
でもコンタクトレンズには酸素透過性があるので、大丈夫!」

と思うのは早計であり、酸素透過性があっても裸眼に比べてれば酸素はきちんと分配されない。やはり長時間使用は問題なのである。

目の乾き、角膜表面の傷、アレルギー性結膜炎などなど良いことはない!しかし、これらの症状というのは自覚症状がある上に、眼科に行って適切な処置を受け、しばらくコンタクトをお休みすれば治ることが多いようである。

本当に恐ろしいのはコンタクトレンズの長時間使用による角膜内皮細胞の減少である。
(自覚しづらい)角膜内皮細胞とは黒目の内側に位置する細胞群であるが、角膜と眼球内部の間の調整役として重要な役割を果たしている。また、増殖能力がないのでコンタクト長時間使用によって不活性化された角膜内皮細胞は二度と蘇らない。1平方ミリメートル内の内皮細胞数は、20歳前後で約3300個、70歳くらいでも2700個、100歳を超えても2000個を割ることはなく、コンタクトを付けていなければこれが原因で視力障害は起こらないのである。

であるから、「今のところはよく見えるし、別に痛くもないし」等々思って長時間のコンタクト使用は要注意である。きちんと医師の指導に従いましょう。

また更新するかもしれません。