つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

神経内科

鶏肉食べてギランバレー症候群になる確率

◯鶏肉の生食を食べてカンピロバクター腸炎になる確率 生食をしない人:家庭では0.2%,飲食店では0.07%→平均約0.15% 生食をする人:家庭では2.0%,飲食店では5.4%→平均約3.7% 参考:鶏肉によるカンピロバクター感染のリスク評価 (Vol. 31 p. 5-7: 2010年1月号)…

下肢筋力の見方memo

下肢筋力の見方の写真的メモ ◯腸腰筋(イリオソウアス) 股関節を屈曲するように指示し、検者は膝を上から押さえつけて抵抗する力をみる。 ◯大腿四頭筋(クアドリセプス)、膝屈筋群(大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋) 画像参考:https://tiryo.net/undoryo…

完全麻痺と不全麻痺の違い

完全麻痺は筋肉が全く収縮できない重度の筋力低下。 不全麻痺は軽度から中等度の筋力低下のことを言う。 徒手筋力テスト(MMT)では完全麻痺はMMT0、不全麻痺はMMT1〜4に該当する。 画像参考:nurseful.jp 当然のことながら、筋力低下とは1つ以上の筋肉…

眼球運動memo

◯眼球運動の診察 眼球運動の検査は患者の眼前50cmほどの距離に検者の人差し指を出して、かおを動かさないで見つめてもらう。検者は指を前後左右にゆっくりと動かして、患者の両目が指を終えているか観察する。また、二重に見えないか(複視がないか)尋ね…

つぎあし歩行(tandem gait)とその意義

つぎあし歩行(tandem gait)とその意義 つぎあし歩行とは一方の足先ともう一方のあしのかかとが交互につくようにしながら直線状にまっすぐ歩かせるテストのことである。重度の運動失調があればつぎあし歩行などするまでもなく、真っすぐ歩けないということが…

主訴:歩行障害の鑑別

・痙性片麻痺歩行 大脳〜頸髄レベルでの片側性錐体路障害で片麻痺を呈する。 (内包付近の血管障害:被殻出血、視床出血、中大脳動脈流域脳梗塞など) 歩行時の自然な屈伸が減少し、下肢は伸展しつま先は垂れていることが多い(下肢全体が棒のように突っ張る…

急性期脳梗塞に対するアスピリンとオザグレルの違い

急性期脳梗塞の治療で血栓形成の予防を目的として抗血小板薬が用いられるが、現在有効性が示されているものはアスピリンとオザグレル(キサンボン®、カタクロット®)の2つである。 ◯血小板が凝集するメカニズム 血小板は生理的な状態で血管内皮細胞に接着す…

脳保護薬エダラボン(ラジカット®)とは

脳梗塞で生じる神経細胞死から神経組織を保護する目的で脳保護薬が用いられる。 神経細胞が虚血状態になってから死に至るまでの過程においては興奮性神経伝達物質のグルタミン酸や細胞内へのカルシウム流入、アポトーシス、フリーラジカルなどが関与している…

頸動脈系TIAと椎骨脳底動脈系TIAの症状の違い

頸動脈系TIAと椎骨脳底動脈系TIAの症状の違い TIA(一過性脳虚血発作)は虚血がどこの血管に生じたかで症状が異なる。 一般的には頸動脈系と椎骨脳底動脈系の2つに大別して考えられる。 頸動脈系、椎骨動脈系からそれぞれなんの動脈が分岐しているのか把握…

上肢筋力の見方memo

ERでみるべき筋力スクリーニングmemo ◯三角筋(deltoid:デルトイド) 三角筋の支配神経分節はC5,6 支配末梢神経は腋窩神経 上図のように患者に腕を横に伸ばしてもらった状態を維持してもらう。検者は上から下に抑えるようにして、患者はそれに逆らうように腕…

mingazzini徴候の方法と意義

mingazzini(ミンガッティーニ)徴候の方法と意義 下肢Mingazzini試験とは患者に仰臥位になってもらった状態で股関節と膝関節を90度屈曲させて両側の下肢を両手で持ち挙上させる。検者が手を話すと麻痺側の足が下降、もしくは動揺する。バレー徴候と同様に…

アテローム性、心原性、ラクナ脳梗塞の鑑別

アテローム性、心原性、ラクナ脳梗塞の違い イラスト参照:脳卒中は減ったのか? (3)脳梗塞は減ったのか?: 毎日がしあわせ 頻度としては心原性、アテローム性、ラクナ梗塞いずれも同等。 が、重症度としては心原性>アテローム性>ラクナ梗塞の順。 それ…

A to A型脳梗塞とは何か

A to A(artery to artery embolism)とは脳梗塞のうち、塞栓性機序(動脈原性塞栓)のことを意味する略語である。文字通り動脈にできた塞栓が飛んで先の動脈に詰まってしまう病態である。 脳梗塞は大雑把にいって ・心原性脳梗塞 ・ラクナ梗塞 ・アテローム…

皮質徴候とラクナ徴候の違い

皮質徴候とラクナ徴候の症状の違い 皮質徴候とは大脳皮質の障害による症状のことをいう。 脳の機能は大脳皮質に局在しているため障害部位によって生じる症状も異なる。 前頭葉障害:精神障害、原始反射、運動失調、錐体路症状、運動失語など 頭頂葉障害:複…

TIAで失神を伴わない理由

失神の原因がTIA(一過性脳虚血発作)であることは非常に稀である。 TIAは「局所脳虚血あるいは網膜虚血が原因による短時間の神経症状による症状であり、通常は1時間以内に症状は消失し、急性期脳梗塞の所見を伴わないもの」と定義されている。 脳梗塞で意…

しびれの鑑別診断memo

◯そもそも「しびれ」は本当にしびれなのかよく問診する しびれ→感覚異常、感覚低下、脱力、関節炎によるこわばりもしびれと表現される 考え方その1:病態で分類する ・脳障害 ・脊髄病変 ・神経根障害 ・末梢神経障害 1,脳障害 障害分布のパターン ・顔面…

瞳孔不同の定義とその原因

◯瞳孔不同の定義 写真参照:Anisocoria : WTF 瞳孔不同とは、瞳孔の直径の差が0.4mm以上のものと定義されている。 0.5mm以上の左右差で器質的な脳障害を示唆、1.0mm以上の左右差で器質的な脳障害を強く示唆。 瞳孔径は神経支配である交感神経(散瞳機能)と…

(医療用)小児用バファリンと市販の小児用バファリンの違い

紛らわしい薬の整理 (医療用)小児用バファリン(バファリン配合錠A81)の主成分はアスピリン。A81というのはaspirinが81mg含まれているという意味。アスピリンは血栓予防作用があるために心筋梗塞や狭心症の治療で用いられる。脳梗塞の治療においては…

けいれんへの初期対応

●痙攣の原因はMITと覚える M:metabolic(尿毒症、高血糖、低血糖、肝不全など) I:infection,infarction(髄膜炎、脳炎、脳梗塞) T:toxic,trauma,tumor(中毒、薬物離脱、アルコール離脱、外傷、脳腫瘍) ●救急カートとモニター準備(SpO2、血圧、心電図) ●…

ミオクローヌスとは何か

ミオクローヌスとは不随意運動の一種。筋肉の不随意的かつ突発的な収縮を意味する。 一定のリズムで素早い不随意運動があればミオクローヌスではなく振戦と呼ばれる。 限局的であれば一つの筋肉がピクッ、ピクッという程度の収縮であるが広範囲になると全身…

ドパミンアゴニスト製剤の使い分けmemo

ドパミンアゴニスト製剤の使い分けmemo (レキップ®、ビ・シフロール®、ロチゴチン®、アポカイン®、パーロデル®、カバサール®) http://medical.radionikkei.jp/suzuken/final/061207html/index2.html ■ドパミンアゴニストはLドパと比べて抗パーキンソン病作…

舌下神経の診察とその意義

第12脳神経の舌下神経の診察方法とその意義 舌下神経は純粋な運動ニューロン。舌下神経核は延髄の第四脳室の腹側に存在し、舌筋を支配する。 by wikipedia 舌の診察において特に大事なのは以下の3つ 1,舌の偏位 2,舌の萎縮 3,線維束性収縮 ・舌の偏…

各種NOACの使い分けmemo

◯ワーファリンとNOACの違い NOACは半減期が短く効果発現までの時間も短い 出血リスクはNOACの方が少ない 薬剤干渉がないのでワーファリンよりも服用しやすい PTの測定(モニタリング)が必要ない ワーファリンは納豆など食事制限あるがNOACにはない ◯4種類…

duodopaの適応とその効果(メモ)

duodopaの適応とその効果(メモ) デュオドーパとはパーキンソン病治療薬で内服のレボドパ製剤で治療効果が乏しい場合に用いられる。胃ろうを介して直接胃に注入することによりPD症状のwearing off(日内変動)を抑えることが期待されている。wearing offのコ…

F波とは何か(メモ)

神経伝導速度の際に、末梢神経を電気刺激して遠心性に伝播し誘発されるM波の長い潜時後に出現するF波、H波というものがある。 F波のイメージ(参照:http://www2.oninet.ne.jp/ts0905/emg/emg33.htm) M波は運動神経刺激に対する筋肉の直接的な反応であるの…

hand drop testの方法とその意義

hand drop test(上肢落下テスト,arm drop test)とは意識障害が器質的なものか、ヒステリー(心因性)のものか判断するための身体診察。 仰臥位の患者の両上肢を顔の上に挙げてもらい、突然離す。それで患者の手が顔にそのまま勢い良くぶつかれば本物の意識…

安静時振戦と姿勢時振戦、企図振戦の違い

◯安静時振戦(静止時振戦) 両手を膝の上に載せておいてもらい力を抜いてもらい振戦が見られるかどうか確認する。わかりにくい場合は手を目標に近づけるなどの動作をしてもらい、それで振戦が消失するかどうかをみる。安静時振戦の原因としてはパーキンソン…

末梢性顔面神経麻痺と中枢性顔面神経麻痺の鑑別

【中枢性・末梢性顔面神経麻痺のイメージ】 画像参照:http://heart-clinic.jp/index.php?%E7%A5%9E%E7%B5%8C ◯中枢性の顔面神経麻痺の場合 病変の対側の顔面下部のみの麻痺が生じる →つまり、額のしわ寄せや閉眼は出来るが、鼻唇溝は浅くなり、口角を上げる…

Lドパの半減期が短いが効果の持続が長い理由

L-dopaはパーキンソン病においてドーパミン補充目的で用いられる。Ldopaは血中半減期が1時間程度と非常に短いが、病初期においてはLdopaの血中濃度と脳内濃度は相関せず、長時間の安定した効果を発揮する。 画像参考元:パーキンソン病の本格的な治療が進み…

踵膝試験の方法とその意義(+動画)

踵膝試験(かかとひざしけん)の方法とその意義(+動画) 踵膝試験とは運動失調の有無をみるための神経診察。患者に仰臥位になってもらい、片足の踵を出来るだけ高く挙げてもらい、それを出来るだけ正確にもう一方の下肢の膝にのせ、そのまま脛にそって足首…