つねぴーblog

元とある研修医の雑記帳。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

皮膚科

スティーブンス・ジョンソン症候群の診断基準

スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)の診断基準 以下、主要項目の3項目全てを満たす場合をSJSと診断する。 ・主要所見(必須) ① 皮膚粘膜移行部の重篤な粘膜病変(出血性あるいは充血性)がみられる ② びらんもしくは水疱は体表面積の 10%未満である …

湿疹と発疹と皮疹の違い

湿疹と発疹と皮疹の違い 紛らわしい言葉の整理 ◯湿疹の定義 とある教科書によると「湿疹とは種々の外的な刺激が、主として経皮的に生体内に侵入することにより生じる、皮膚における炎症反応である」と説明される。 →湿疹とは皮膚炎と同義 湿疹の臨床経過は多…

髄膜炎疑いでは皮疹にも注目

髄膜炎といえば項部硬直、発熱、意識障害が3徴として重要であるがこれらに加えて皮疹も1つの判断材料になる。 Clinical features and prognostic factors in adults with bacterial meningitis. - PubMed - NCBIによれば細菌性髄膜炎患者の26%に皮疹が出…

カポジ水痘様発疹への対応

カポジ水痘様発疹(=疱疹性湿疹)への対応 ◯カポジ水痘様発疹とは アトピー性皮膚炎や熱傷、接触皮膚炎などの湿疹部位に単純ヘルペスウイルス(HSV-1)の初感染もしくは再発によって生じる皮疹である。頻度としてはアトピー性皮膚炎患者に生じるものが圧倒…

蜂窩織炎へのアプローチ

・蜂窩織炎(蜂巣炎)とは 深部皮下結合組織において起こる皮膚感染症で、下肢や顔面、手などに好発するが身体のどこにでも生じうる。境界は不明瞭で圧痛、熱感、浮腫などを呈する。 似た感染症として丹毒があるが、丹毒はより表層の皮下組織を侵す。 【皮膚…

蕁麻疹患者への対応@救急外来

蕁麻疹患者への対応 ●蕁麻疹とは 蕁麻疹は何らかの原因で境界明瞭でわずかに隆起した膨疹とその周囲を囲む環状の紅斑から構成される。症状は一過性で24時間以内に色素沈着を残さずに消退する。圧迫により褪色し、圧痛がないのもポイント。多くの場合かゆみ…

帯状疱疹の入院適応

帯状疱疹とは水疱・帯状疱疹ウィルス(VZV)の再活性によって疼痛や皮疹が出現する疾患である。多くの場合は外来通院で治療可能でアシクロビルの内服で対応できる。 が、帯状疱疹はただの皮膚の痛みだけでなく、全身に合併症を起こす可能性があるので注意が…

蜂窩織炎と壊死性軟部組織感染症の鑑別(LRINECスコア)

蜂窩織炎と壊死性軟部組織感染症の違い 蜂窩織炎 全身状態良好(元気) 症状が日単位で進行 水疱や血疱はなし 見かけどおりの痛がり方 発赤部位のみで圧痛を認める 壊死性軟部組織感染症 全身状態不良(しんどそう) 症状が時間単位で進行 水疱や血疱あり 見…

筋トレをすると禿げるのは何故か

筋トレをするとハゲるのは何故か ・筋トレをすると男性ホルモンであるアンドロゲンの分泌が亢進する。 ・アンドロゲンは精巣で95%作られ、副腎で5%作られる。 ・アンドロゲンの役割は筋力の増強、性欲の亢進、内臓脂肪の抑制、集中力の増加など。 ・ア…

白色皮膚描記症と赤色皮膚描記症の違い

白色皮膚描記症と赤色(紅色)皮膚描記症の違い 皮膚をこすった時に、こすった場所に白い線が出来れば白色皮膚描記症、赤い線が出れば赤色皮膚描記症。 白色皮膚描記症の原因として有名なのがアトピー性皮膚炎である。これは血管反応の異常でありひっかくと…

結節性紅斑の原因疾患の覚え方

結節性紅斑のゴロ 結節性紅斑とは皮下の脂肪細胞が炎症を起こし、圧痛結節ができる紅斑である。若年の女性に多く発症し、部位としては下腿前面に多い。重症の場合は太ももや腕にも出現する。経過としては2〜3週間で消えることが多い。 原因疾患は多岐にわ…

湿疹三角とその覚え方

湿疹三角とそのゴロ合わせ 湿疹とは外的刺激が経皮的に体内に進入することによって生じる皮膚炎である(湿疹は皮膚炎と同義語)。湿疹は症状から急性湿疹と慢性湿疹に分けられる。 急性湿疹:紅斑、丘疹、小水泡、嚢胞、浸潤(びらん)、結痂(痂皮)、落屑 …

びらんと潰瘍の違い

びらんと潰瘍の違い 「びらん」「潰瘍」はカラダのどこに出来るかによって定義が若干異なる。 ■皮疹の場合(皮膚科領域) 「びらん」とは表皮基底層までの欠損であり、水泡や嚢胞などに続発する皮疹である。あとに瘢痕を残さない。 「潰瘍」とは表皮のみなら…

PUVA療法の適応とその覚え方

PUVA療法とは何か(PUVAとはpsoralen ultraviolet Aの略) 光感作物質のソラレン誘導体を投与した後に、長波長紫外線UVAをブラックライトで照射することにより人工的に日焼けを起こさせる治療法である。 PUVA療法の原理 ソラレンは細胞核のピリミジンと光結…

膿瘍と嚢胞の違い

・嚢胞とは水疱の内容物が白血球の浸潤により膿汁となり、黄色に濁って見えるもの。 細菌の感染を伴う感染性嚢胞と伴わない無菌性嚢胞がある。 ・膿瘍とは真皮、または皮下組織に膿汁の溜まったもの。 ■ 皮膚病変は時間とともに変化していくことがあるが、皮…

ケブネル現象の原因疾患とゴロ合わせ

ケブネル現象の原因疾患とそのゴロ合わせ ケブネル現象とはある皮膚疾患を有する患者の健常皮膚の場所を引っかくなどの刺激を加えると皮疹部位と同じ症状が誘発される現象のことである。 ケブネル現象陽性になる疾患の覚え方・語呂合わせとしては 毛深い寛平…

弛緩性水疱と緊満性水疱の違い

弛緩性水疱と緊満性水疱の違い 水疱とは表皮内や表皮下に液体が貯留することで表皮が膨れ上がり隆起した状態になるもののことをいう。水疱にはその性質から浅い所にある破けやすい弛緩性水疱と表皮下など深いところにあり膜が厚くて破けにくい緊満性水疱と分…

紫斑と紅斑の違い

紫斑と紅斑の違い 紫斑とは真皮内や皮下組織から出血した斑であり、紅斑とは血管が拡張することによって外から赤く見えている斑である。外見的には区別が付きにくいが、硝子圧法という方法によって区別することが出来る。 ■硝子圧法 硝子圧法とは透明なガラ…

有棘細胞癌と基底細胞癌の違い

有棘細胞癌と基底細胞癌の違いについて 有棘細胞癌について 熱傷後の瘢痕より生じた有棘細胞癌の一例 (慶応大学附属病院HPより引用) 有棘細胞癌とはケラチノサイト(ケラチンを分泌する細胞)が悪性化して増殖したものである。癌前駆症(ボーエン病、日光…

2型糖尿病で黒色皮膚腫がみられるのは何故か

2型糖尿病患者で黒色皮膚腫がみられる機序 http://ec.canbler.com/kokushoku-hyohi-shoより引用 糖尿病患者では血糖値が高いためにそれに対抗してインスリンが分泌され、血糖値を下げようとする。しかし、糖尿病ではインスリンの効きが悪いためにインスリン…

皮膚がんとほくろの違い、見分け方

皮膚がん(悪性黒色腫)とほくろ(色素性母斑)は外見上よく似ているので勘違いされやすい。悪性黒色腫はメラニン色素を作り出すメラノサイトという細胞を元に形成される癌である。 ↑メラノーマの一例 悪性黒色腫では非対称性の形をしている、輪郭が整ってい…