つねぴーblog

元「とある研修医の雑記帳」。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

手技・身体診察

上肢筋力の見方memo

ERでみるべき筋力スクリーニングmemo ◯三角筋(deltoid:デルトイド) 三角筋の支配神経分節はC5,6 支配末梢神経は腋窩神経 上図のように患者に腕を横に伸ばしてもらった状態を維持してもらう。検者は上から下に抑えるようにして、患者はそれに逆らうように腕…

mingazzini徴候の方法と意義

mingazzini(ミンガッティーニ)徴候の方法と意義 下肢Mingazzini試験とは患者に仰臥位になってもらった状態で股関節と膝関節を90度屈曲させて両側の下肢を両手で持ち挙上させる。検者が手を話すと麻痺側の足が下降、もしくは動揺する。バレー徴候と同様に…

デジェリーヌ徴候(dejerine sine)とは何か

デジェリーヌ徴候(dejerine sine)とは何か 腰椎椎間板ヘルニアなどによる坐骨神経痛においては咳やくしゃみ、排便時のいきみなどで下肢痛の増悪など放散痛が出現することがある(=デジェリーヌ徴候)。この徴候が見られた場合は椎間板ヘルニアや脊髄腫瘍な…

瞳孔不同の定義とその原因

◯瞳孔不同の定義 写真参照:Anisocoria : WTF 瞳孔不同とは、瞳孔の直径の差が0.4mm以上のものと定義されている。 0.5mm以上の左右差で器質的な脳障害を示唆、1.0mm以上の左右差で器質的な脳障害を強く示唆。 瞳孔径は神経支配である交感神経(散瞳機能)と…

カンジダ指間びらん症が第三指間に多い理由

カンジダ指間びらん症が第三指間に多い理由 画像参照:皮膚カンジダ症 | 埼玉県皮膚科医会 カンジダ指間びらん症とは真菌カンジダがゆびの間で増殖して発赤や掻痒感を引き起こす皮膚疾患。水仕事の多い主婦や美容店など働く人に多く見られる。 なぜ第三指間…

hutchinson徴候とは何か

hutchinson徴候とは帯状疱疹において鼻背〜鼻尖部に皮疹が出現すること。 画像参照:http://www.kogiso-clinic.com/menu/nose.html 帯状疱疹において鼻背〜鼻尖部(鼻毛様体神経支配領域)に皮疹があると眼病変の発症リスクが高くなり、症状が重症化しやすく…

眼球結膜黄疸の感度

眼球結膜(つまり眼球の白いところ)の観察において重要なのは黄染と充血の有無。 何らかの原因により血中ビリルビン濃度が上昇すると、顔面、粘膜、そして全身の皮膚の色が黄色に変化していく。眼球結膜の黄疸は最もわかりやすく、最初に認識されると言われ…

ミオクローヌスとは何か

ミオクローヌスとは不随意運動の一種。筋肉の不随意的かつ突発的な収縮を意味する。 一定のリズムで素早い不随意運動があればミオクローヌスではなく振戦と呼ばれる。 限局的であれば一つの筋肉がピクッ、ピクッという程度の収縮であるが広範囲になると全身…

ボーラス投与、ワンショット、フラッシュの違い

ボーラス投与(bolus=ひと塊の意味)とは短時間で大量の用量の静脈内注射を行う投与方法のこと。別の言い方としては、「急速静注」「ワンショット」などとも言う。 静脈からの投与方法はintravenous adminiserからi.v.と略されるが… ・点滴による静脈内投与…

心膜摩擦音の機序とその音声紹介

心膜摩擦音の機序とその音声紹介 心膜摩擦音とは心膜炎で聴取される心雑音。 心膜炎とは心臓を覆っている心膜が炎症を起こした状態であり、急性心膜炎と続発性心膜炎に分類される。 ・急性心膜炎は原因のはっきりしない特発性か、ウィルス感染によるものが多…

膝立て試験とその意義

膝立て試験とその意義 麻痺が疑われる場合、患者に四肢を動かすように指示して動かしてくれれば麻痺の有無が容易に判断できるが、意識レベル低下などで意思疎通の取りにくい患者ではそうはいかない。 患者に仰臥位になってもらい膝関節を曲げて膝を立てさせ…

舌下神経の診察とその意義

第12脳神経の舌下神経の診察方法とその意義 舌下神経は純粋な運動ニューロン。舌下神経核は延髄の第四脳室の腹側に存在し、舌筋を支配する。 by wikipedia 舌の診察において特に大事なのは以下の3つ 1,舌の偏位 2,舌の萎縮 3,線維束性収縮 ・舌の偏…

静脈留置針で用いる針の太さの使い分け

静脈留置針(サーフロー)で用いる針の太さの使い分け 留置針の単位はゲージ(G)で表されるが、ゲージとは1インチ(25.4mm)の何分の1かを表す単位であり、例えば22Gは1/22インチということになる。よって数字が大きくなればなるほど針の外径は小さくなる。 …

皮膚のツルゴールの低下とその意義

「皮膚のツルゴール」とは「皮膚の緊張」という意味である。健常人であれば皮膚に張りがあって皮膚にシワが出来てもすぐに復元される。 【皮膚ツルゴールの見方…】 親指と人差指で患者の手の甲の皮膚(手の甲が難しければ鎖骨下)を引っ張りテント状の盛り上…

wheezeの重症度分類(silent chestとは)

◯wheezeとは 下気道の細い気道が閉塞することにより聞こえる「ヒュー、ヒュー」というような高い雑音。笛音とも呼ばれる。原因としては気管支喘息や炎症などによって気道内の分泌物が貯留することが考えられる。 聴診で聞こえるのは主に呼気だが吸気に聴かれ…

hand drop testの方法とその意義

hand drop test(上肢落下テスト,arm drop test)とは意識障害が器質的なものか、ヒステリー(心因性)のものか判断するための身体診察。 仰臥位の患者の両上肢を顔の上に挙げてもらい、突然離す。それで患者の手が顔にそのまま勢い良くぶつかれば本物の意識…

安静時振戦と姿勢時振戦、企図振戦の違い

◯安静時振戦(静止時振戦) 両手を膝の上に載せておいてもらい力を抜いてもらい振戦が見られるかどうか確認する。わかりにくい場合は手を目標に近づけるなどの動作をしてもらい、それで振戦が消失するかどうかをみる。安静時振戦の原因としてはパーキンソン…

末梢性顔面神経麻痺と中枢性顔面神経麻痺の鑑別

【中枢性・末梢性顔面神経麻痺のイメージ】 画像参照:http://heart-clinic.jp/index.php?%E7%A5%9E%E7%B5%8C ◯中枢性の顔面神経麻痺の場合 病変の対側の顔面下部のみの麻痺が生じる →つまり、額のしわ寄せや閉眼は出来るが、鼻唇溝は浅くなり、口角を上げる…

踵膝試験の方法とその意義(+動画)

踵膝試験(かかとひざしけん)の方法とその意義(+動画) 踵膝試験とは運動失調の有無をみるための神経診察。患者に仰臥位になってもらい、片足の踵を出来るだけ高く挙げてもらい、それを出来るだけ正確にもう一方の下肢の膝にのせ、そのまま脛にそって足首…

肛門括約筋反射の見方とその意義

肛門括約筋反射の見方とその意義 肛門括約筋反射とは直腸に指を入れるか(直腸診)、肛門周囲をピンなどでこすると肛門括約筋が収縮する反射。皮膚の表在反射の一種。指を直腸内に挿入すると、肛門括約筋が収縮して指に力が加わるので反射が生じているのがわ…

頸動脈血管雑音(bruit)聴診の方法とその意義

頸動脈血管雑音(bruit)聴診の方法とその意義 頸動脈血管の雑音聴取は頸動脈が狭窄などにより血流が速くなっていることを示唆する。頸動脈で最も狭窄が起こりやすい場所は総頸動脈が内頚動脈と外頸動脈に分岐する部分。狭窄があれば低調の連続性雑音が聞こ…

Homans徴候とは何か

Homans sign(ハマンズ徴候)とは何か 深部静脈血栓症(DVT)を診断するための身体所見の1つ。患者の膝を屈曲した状態で足関節を背屈させて腓腹部の痛みが出現すればHomans陽性となる。あまり静脈血栓っぽくない患者に試して陽性だったらDVTを疑うという意味…

起立性低血圧の定義とその原因

ヒトが起立するとおよそ400〜600mlの血液が下半身に移行するが、健常人であればそのことによって血圧が大幅に低下することはない。何故なら血液の下半身への移行に伴って代償的に交感神経を活性化させることにより末梢血管抵抗が増加し、心拍数・心拍出量も…

足背動脈触知の方法とその意義

◯足背動脈の場所とその触診方法 足背動脈とは前脛骨動脈の延長で、足背において長母指伸筋腱の外側(小指側)に位置する動脈のことである。内果と第三指の付け根を結ぶ線の中心部あたりを通る。 触診のコツとしては、患者に下肢を伸ばしてもらい、母指を上に…

手回内回外試験の方法と意義

手回内回外試験の方法と意義(+動画) 手回内回外試験とは小脳失調をみるための身体診察。 方法:被検者に両手を前に出してもらい肘を軽く屈曲して手首を大きく、出来るだけ早く回してもらう。検者が見本を見せてやると良い。 小脳失調がある場合、失調側の…

把握反射の方法とその意義(+動画で紹介)

把握反射の方法とその意義(+動画で紹介) 把握反射とは患者の手掌を指球から指先にかけて手指でこすると、検者の指を掴むような動作をすることをいう。把握反射は原始反射の1つであり、通常であれば新生児期に消失するが、前頭葉障害のある患者では再度出…

手掌おとがい反射とは何か(+動画)

手掌頤(おとがい)反射=palmomental reflexとは 手掌おとがい反射とは手掌の母指球を中枢側から末梢側にかけてハンマーの柄などで軽くこすると同側のおとがい筋の収縮が生じる反射である。この他眼輪筋や口輪筋の収縮を認めることもある。 手掌おとがい反…

ジストニアとジスキネジアの違い

似ている言葉の整理 ◯ジストニアとは ジストニアとは身体の一部または全身に不随意の持続的な筋収縮が生じる症候群。語源はdys=異常、tonia=緊張であり緊張の異常という意味になる。 持続的に筋収縮が起こるために身体の捻転や反復運動、姿勢異常が生じる。…

口尖らし反射の意義(+動画)

口尖らし反射(snout reflex)とは両側の錐体路障害(上位運動ニューロン障害)で出現する反射の1つ。 上口唇の真上の正中部を軽くハンマーなどで叩くと、被験者の口輪筋の収縮が生じて口を尖らせる様な動作をする。前頭葉を中心とする広範な大脳皮質障害や…

睫毛徴候の見方とその意義

◯睫毛(まつげ)徴候の見方とその意義 睫毛徴候とは顔面神経麻痺の時に出現する身体所見である。「しっかりと目を閉じて下さい」と患者に指示して両目の閉眼を指示する。顔面神経麻痺がある場合は眼輪筋の筋力低下により目をとじることが出来ずに兎眼(白目…