つねぴーblog

元とある研修医の雑記帳。アウトプットが趣味です。医学以外の事も投稿するやもしれません。

小児科

低酸素で肺血管が攣縮するのは何故か

肺血管は低酸素になるとその部分で血管収縮が起こり血流を減少させることが知られている(=低酸素性肺血管攣縮)。これは酸素の少ない肺血管にいくら血流を送ってもガス交換を期待できないため、酸素の十分にある他の肺血管に血流をその分回すことでガス交…

小児の頭部外傷でCTを取るべきかどうか

小児の頭部外傷でCTを取るべきかどうか イギリスのNICEガイドラインによると以下の場合を頭部CTの適応と定めている。 【NICEガイドライン:national institute for health and clinical health excellence】 1、5分以上の意識消失 2、5分以上の健忘 3、…

ウェスト症候群の治療でビタミンB6やACTHが用いられる理由

west症候群でvitB6やACTHを用いるのは何故か 【ウェスト症候群とは】 乳児期に様々な脳の障害を背景として発症する難治性てんかんであり、精神運動発達の退行を伴う。シリーズ形成性のてんかん性スパズム、脳波上のヒプスアリスミア、精神運動発達の停止・退…

妊娠糖尿病の新生児が低カルシウム血症となる理由

妊娠糖尿病の新生児が低カルシウム血症となるのは何故か 出生後72時間以内に低カルシウム血症をきたすものを早発型の低カルシウム血症というが、妊娠糖尿病から生まれてくる新生児も早発型低Caとなるリスクが高い(頻度としては約25-50%)。 ・前提的な話…

シングルバブル、ダブルバブル、トリプルバブルサインの違い

シングルバブル、ダブルバブル、トリプルバブルサインの違い シングルバブル、ダブルバブル、トリプルバブルサイン、これらはいずれも消化管の閉鎖、狭窄によって出現するレントゲン状の所見である。紛らわしいので整理。 Single bubble signとは:肥厚性幽…

魔乳とは何か

魔乳(奇乳)とは何か 男児女児に関わらず、新生児ではおよそ1/3の割合で乳房が腫大しており、また刺激するとそのおよそ半数が乳汁様の液体を分泌する。母体から胎児に移行したエストロゲンとプロラクチンが乳腺を刺激することによると考えられている。尚、…

単純型熱性痙攣と複雑型熱性痙攣の違い

単純型熱性痙攣と複雑型熱性痙攣の違い 【熱性けいれんの概要】 熱性けいれんとは38度以上の発熱に伴う全身けいれんのうち、器質的原因が特に無いものを言う(中枢神経系の感染症や他の頭蓋内の異常を除外してから診断)。 乳幼児の8%が罹患し、乳幼児の…

思春期男児に女性化乳房が多い理由

思春期の男子においては女性のように胸の膨らむ”女性化乳房”がしばしばに見られる。乳腺の増殖を促進するエストロゲンが乳腺の増殖を抑制しているテストステロンよりも多く分泌されてしまうことが原因である。エストロゲンがアンドロゲンよりも多く産生され…

ケトン性低血糖が小児で起こる機序

ケトン性低血糖とは未熟児や低出生体重児が2〜5歳ごろに好発する低血糖発作である。 メカニズム: 風邪やストレスなどにより摂食不良になることで炭水化物である糖の補給がなくなり、低血糖、ケトーシスをきたす疾患。食事から糖を摂取しないと、成人であ…

原始反射・姿勢反射とその覚え方

■原始反射について 原始反射(新生児反射)とは脊髄や脳幹に反射の中枢を持ち、胎生の段階で発達し始め 、脳の成熟とともに消失し始め、更に大脳皮質や中脳が完成されると抑制されていく反射のことである。ポイントとしてはその原始反射が関与する随意運動が…

RDSでアシドーシスになる機序

IRDS(特発性呼吸窮迫症候群)でアシドーシスになるメカニズム IRDSとは表面活性物質が産生されないことにより、出生時の「おぎゃー」という第一呼吸で一度開いた肺胞を維持できずに肺が再度虚脱してしまう疾患である。原因としては母親の糖尿病や早期産など…

新生児にクロラムフェニコール禁忌の理由

クロラムフェニコールとは多くのグラム陽性菌、陰性菌に効果のある抗菌薬であるが再生不良性貧血などの副作用があるために腸チフスなどの重症な感染症や耐性のために他に有効な抗菌薬がない場合にのみ用いられる。 また新生児においてはクロラムフェニコール…

腸重積におけるターゲットサインとは何か

■腸重積について復習 腸重積とは口側の腸管が肛門側の腸管に入り込んで嵌頓する病態であり、内腔を閉塞して腸管の血行障害を引き起こしてしまう。生後4,5ヶ月〜1歳ほどの小児に好発する。 症状としては腹痛・嘔吐・血便が代表的。 腹痛は非常に強く、激しく…

核黄疸の機序

核黄疸の機序 黄疸とは赤血球が破壊され、中からビリルビンが漏れ出て血中ビリルビン濃度が上昇し、皮膚などが黄色く染まった状態を言う。 本来ビリルビンは、輸送蛋白であるアルブミンと結合しているが、ビリルビン量が多くなるとアルブミンと結合できずに…

胎児が頭でっかちになる1つの理由

胎児の頭が大きくなる1つの理由 胎児は3頭身であったり4頭身であったりと頭でっかちである。なぜ体よりも頭が大きくなるのであろうか。これには血液循環と卵円孔・動脈管の存在が深く関わっている。 上の図のように、上大静脈と下大静脈は心房の別々のと…

Apgarスコアとその覚え方

Apgarスコアとその覚え方 新生児仮死を予防するために客観的に仮死の程度を評価する方法としてApgarスコアがある。Apgarスコアは1分後と5分後に評価され、10点満点で採点される。 8〜10点は正常4〜7点は軽度仮死0〜3点は重度仮死 と仮死の程度を…

新生児で生理的体重減少が起こる理由

新生児で生理的体重減少が起こる機序 新生児は出生直後よりも体重が一次的に減少することが知られている。3〜4日では出生時よりも10%近く減少し、1週間ほどで元の体重に戻る。これは決して病的なものではなく、健康な新生児にも起こる現象である。 これ…

先天性胆道閉鎖症で頭蓋内出血しやすい理由

先天性胆道閉鎖症で頭蓋内出血しやすい理由 先天性胆道閉鎖症とはウィルス感染などによりいったん形成された胆道が再び閉塞してしまう疾患。主な症状としては胆汁の鬱帯による黄疸。直接ビリルビンが流れてこないのでウロビリノーゲンが低下して白色便にもな…